精選版 日本国語大辞典 「序分」の意味・読み・例文・類語 じょ‐ぶん【序分】 〘 名詞 〙① 仏語。経典などの全体を三つに分けた場合の、序にあたる部分。その経典の縁起・趣旨などを説いた部分。[初出の実例]「此の経は、此、法花の序分也」(出典:今昔物語集(1120頃か)七)「経にも序・正・流通とて、先づ序分にさまざまの因縁・譬喩を説きて」(出典:ささめごと(1463‐64頃)上)② 能楽で、序破急の序の部分をいう。[初出の実例]「此の如き節曲共、序分に歌ふ一うたいには有まじき事也」(出典:曲附次第(1423頃)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の序分の言及 【現世利益】より …構造的には経典は3段階からなる。伝統的な区分に従うと,経の縁起を語り尊重の念を起こさせる〈序分(じよぶん)〉,説かんとする経の核心を述べる〈正宗分(しようじゆうぶん)〉,正宗分の教説を流布せしめるためにその功徳,諸天の加護を説くのが〈流通分(るづうぶん)〉である。現世利益は《法華経》《金光明経》《仁王経》《薬師経》などの大乗経典に強く説かれているが,この流通分においてである。… ※「序分」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by