式亭小三馬(読み)しきてい こさんば

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「式亭小三馬」の解説

式亭小三馬 しきてい-こさんば

1812-1853 江戸時代後期の戯作(げさく)者。
文化9年生まれ。式亭三馬の子。江戸本町の家業の売薬店をつぐ。文政12年の「娘暦振袖初」をはじめとして,おおくの合巻を発表した。嘉永(かえい)6年1月11日死去。42歳。姓は菊地。名は徳基。通称は虎之助,大輔。別号本町庵

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の式亭小三馬の言及

【式亭三馬】より

…幼くして戯作を好み,書肆堀野屋に奉公し,またおなじく万屋(よろずや)に聟入りしたこともあり,戯作の修業を積んだ。のち旧主堀野屋の妹と結婚して虎之助(式亭小三馬)をもうけ,日本橋本町に化粧品・売薬店を経営して化粧水〈江戸の水〉,売薬〈仙方延寿丹〉などを売り出して成功するなど,商才もあった。 1794年(寛政6)刊の《天道浮世出星操(てんどううきよのでづかい)》を処女作とする黄表紙では,火消人足の喧嘩に取材して筆禍事件を起こした《俠太平記向鉢巻(きやんたいへいきむこうはちまき)》(1799)また草双紙の変遷を巧妙に扱った《稗史億説年代記(くさぞうしこじつけねんだいき)》(1802)などが有名である。…

※「式亭小三馬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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