弓取用水
ゆみとりようすい
矢作古川右岸を南流する用水。正保三年(一六四六)廃川となった矢作古川の旧下流、弓取川の河道跡が用水路に利用されたのが弓取用水である。番代用水とともに、藩領の穀倉地帯の二大幹線で、西尾藩は周到な保持対策を立てていた。矢作古川の小焼野村の井堰から取水した水は、大貯水池の弓取溜にたたえられる。弓取溜は細池村・鵜ヶ池村に囲まれた大池で、西尾藩はこれを貯水溜としたが、満々とたたえた水は多くの文人や墨客の遊ぶところとなった(「西尾史料輯録」西尾市史)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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