弓折れ矢尽きる(読み)ユミオレヤツキル

デジタル大辞泉 「弓折れ矢尽きる」の意味・読み・例文・類語

ゆみ・きる

戦いにさんざんに負けること、また、力尽きてどうにもならないことのたとえ。刀折れ矢尽きる。「―・きて敵の軍門に降る」

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精選版 日本国語大辞典 「弓折れ矢尽きる」の意味・読み・例文・類語

ゆみ【弓】 折(お)れ矢(や)(つ)きる

  1. 戦いにさんざんに負けるたとえ。また、力尽きてどうにもしようがなくなるたとえ。刀折れ矢尽きる。
    1. [初出の実例]「八幡ぞおもふといふもつれなくて 恋は弓おれ矢こそつきぬれ」(出典:俳諧・犬筑波集(1532頃)恋)

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故事成語を知る辞典 「弓折れ矢尽きる」の解説

弓折れ矢尽きる

戦いにさんざんに負けることのたとえ。また、力も手段も尽きてどうしようもなくなることのたとえ。

[使用例] 実世界は強大なる勢力なり、〈略〉しや苦戦はくとうするとても、遂には弓折れ尽くるの非運を招くに至るこそ理の数なれ[北村透谷*厭世詩家と女性|1892]

[由来] 「五代史平話しん平話・下」に出て来ることばから。一〇世紀の半ばこうしん王朝の時代の中国でのこと。きったんという異民族に攻められた後晋の武将ちんひんは、城の門を敵軍に占領され、落城寸前の状態に追い込まれました。敵の将軍降伏を勧告してきましたが、沈斌は「『弓折れ尽くれば(弓は折れて矢も射尽くしてしまったら)』、国のために死ぬだけだ」と述べ、翌日、落城と共に自殺したということです。

〔異形〕矢折れ弾尽きる。

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