落城(読み)らくじょう

精選版 日本国語大辞典 「落城」の意味・読み・例文・類語

らく‐じょう ‥ジャウ【落城】

〘名〙
① 城が敵に攻め落とされること。〔文明本節用集(室町中)〕
浄瑠璃神霊矢口渡(1770)三「新田の城、落城(ラクジャウ)に及びなば」
② ささえきれないで降参すること。また、維持できないで投げ出すこと。
※付焼刃(1905)〈幸田露伴〉四「何も彼ももう落城して仕舞った」
③ くどかれて承諾すること。
酒中日記(1902)〈国木田独歩〉五月一三日「大きく出れば、いかな母でも半分落城(ラクジャウ)する所だけれど」

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デジタル大辞泉 「落城」の意味・読み・例文・類語

らく‐じょう〔‐ジヤウ〕【落城】

[名](スル)
敵に城を攻め落とされること。「兵糧攻め落城する」
もちこたえられず降参すること。また、くどかれて拒みきれずに承知すること。「泣き落としにかかって落城する」
[補説]書名別項。→落城
[類語]陥落敗走潰走帰服帰順屈従服従忍従降伏降参投降負けるギブアップかぶとを脱ぐシャッポを脱ぐ敗れる敗戦負け戦敗北敗退完敗惨敗大敗惜敗やられる土がつく一敗地にまみれる屈するふくする屈服ひざを屈するひざをかがめる軍門に降る

らくじょう【落城】[書名]

田宮虎彦歴史小説。昭和24年(1949)発表東北地方の架空の藩、黒菅の悲劇を描いた連作小説の一つ同作を表題作とする小説集は他に「末期の水」「菊の寿命」などの作品を収め、昭和26年(1951)刊行

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普及版 字通 「落城」の読み・字形・画数・意味

【落城】らくじよう

城が陥落する。

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