事典 日本の地域ブランド・名産品 「弓浜絣」の解説
弓浜絣[染織]
ゆみはまがすり
境港市・米子市で製作されている。17世紀の後半、鳥取県西部の弓ガ浜地方で綿の生産が始まり、自家用衣料として綿布に織られていた。江戸時代後期の文化年間(1804年〜1818年)には米子付近でも藍の栽培が進められ、浜の目絣と呼ばれる絵絣が農家の女性たちによって織られるようになった。換金性のある副業として絣技法の優劣が農家の経済に大きな比重を占めたため、絣技術はさらなる進歩を遂げた。絵絣の藍と白が描き出す模様の美しさには奥深い味わいがある。1975(昭和50)年9月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報