引摺出(読み)ひきずりだし

精選版 日本国語大辞典 「引摺出」の意味・読み・例文・類語

ひきずり‐だし【引摺出】

〘名〙
① ひきずりだすこと。
② 引出し。
滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)八「うら櫛箱の引ずり出しに、まんだおしろいがあらず」
江戸時代文化一八〇四‐一八)の頃、深川遊里で流行した女の島田髷一つ鬢差を長くして、前髪を切りそろえ、簪(かんざし)で押えたもの。
洒落本・船頭深話(1802)一「今はやりの髪を号て引ずり出し」

ひきずり‐だ・す【引摺出】

〘他サ五(四)〙 ひきずって外へ出す。ひっぱり出す。また、むりやり出す。
人情本・春色恵の花(1836)初「何でもかまはず引(ヒキ)ずり出してやらかすのさ」

ひきずり‐いだ・す【引摺出】

四河入海(17C前)二二「种誼竟に鬼章を擒にすること獣を窟穴よりひきすり出すが如きぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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