…平安時代には礼冠の下にも烏帽子をかぶったが,前述のように烏帽子が固塗になったので,とくに冑の下にかぶるためにやわらかくもみ製にした烏帽子をそういった。冑をぬいでいるときはこれを引き立て,その後ろを少し折り込んでかぶるので引立烏帽子ともいう。これは鉢巻をしたり,あるいは縁を塗り固め,きらめかしたものがあって,これを縁塗烏帽子(へんぬりえぼし∥へりぬりえぼし)といった(図)。…
※「引立烏帽子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」