引立烏帽子(読み)ヒキタテエボシ

デジタル大辞泉 「引立烏帽子」の意味・読み・例文・類語

ひきたて‐えぼし【引立×帽子】

てっぺんを引き立てて儀容を整えたもみ烏帽子出陣のときはかぶとの下に着用する。

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精選版 日本国語大辞典 「引立烏帽子」の意味・読み・例文・類語

ひきたて‐えぼし【引立烏帽子】

  1. 〘 名詞 〙 揉烏帽子(もみえぼし)の着用法による名称。てっぺんを引き立てて儀容をととのえた烏帽子。出陣の際に兜(かぶと)の下に用いる。ひったてえぼし。
    1. 引立烏帽子〈平治物語絵巻〉
      引立烏帽子〈平治物語絵巻〉
    2. [初出の実例]「被本三位中将〈藍摺直垂引立烏帽子〉於廊令謁給」(出典吾妻鏡‐元暦元年(1184)三月二八日)

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世界大百科事典(旧版)内の引立烏帽子の言及

【烏帽子】より

…平安時代には礼冠の下にも烏帽子をかぶったが,前述のように烏帽子が固塗になったので,とくに冑の下にかぶるためにやわらかくもみ製にした烏帽子をそういった。冑をぬいでいるときはこれを引き立て,その後ろを少し折り込んでかぶるので引立烏帽子ともいう。これは鉢巻をしたり,あるいは縁を塗り固め,きらめかしたものがあって,これを縁塗烏帽子(へんぬりえぼし∥へりぬりえぼし)といった(図)。…

※「引立烏帽子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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