ヘリックス,常螺線,渦巻線,螺線,スパイラルなどともいわれるが,弦巻線,ヘリックス,常螺線は特に空間曲線に用いられ,螺線,スパイラル,渦巻線などは平面曲線に用いられることが多い。ここでは螺旋階段などにみられる空間図形について述べる。点P が定直線 l のまわりを一定速度で回りながら,l の方向へ一定速度で進むとき,このP 点が描く軌跡を弦巻線という。 l を z 軸にとり,これを直交座標で表わすと,弦巻線の方程式は x=a cos θ ,y=asin θ ,z=bθ となる。ここに a は初めの位置を表わす x座標,θ は回った角度,b は z 軸を回る速度と z 軸の方向へ進む速度との比である。一般の弦巻線を一定の平面に正射影して得られる曲線は,平面のとり方によって円,正弦曲線,サイクロイド,トロコイドなどとなる。