デジタル大辞泉 「弱竹の」の意味・読み・例文・類語 なよたけ‐の【▽弱竹の】 [枕]1 なよ竹がたわむ意から、「とをよる」にかかる。「―とをよる児らは」〈万・二一七〉2 竹の節よの意から、「よ」にかかる。「―夜ながきうへに」〈古今・雑下〉3 竹の節ふしの意から、「ふし」にかかる。「―いたづらふしに明けぬこの夜は」〈新千載・恋三〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「弱竹の」の意味・読み・例文・類語 なよたけ‐の【弱竹の】 枕 ( 「なよだけの」とも )① やわらかい竹がたわみやすいところから、「とをよる」にかかる。なゆたけの。[初出の実例]「奈用竹乃(ナヨたけノ) とをよる子らは いかさまに 思ひ居れか」(出典:万葉集(8C後)二・二一七)② やわらかい竹の節(ふし)の意で、節の古語「よ」と同音の「夜」「世」「齢」「四」にかかる。[初出の実例]「なよ竹のよながき上に初霜のおきゐて物を思ふ頃かな〈藤原忠房〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑下・九九三)「昔より かかるためしは なよ竹の 四たび重ねて 立ち返る きたの藤浪〈藤原雅縁〉」(出典:新続古今和歌集(1439)雑下・二〇四六)③ 竹の節(ふし)から「ふし(節)」と同音の「伏し」にかかる。[初出の実例]「風吹けばなびく物からなよ竹の思ふふしふし有りげ成哉〈紀伊〉」(出典:堀河院御時百首和歌(1105‐06頃)雑) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例