弾遊(読み)ひきすさむ

精選版 日本国語大辞典 「弾遊」の意味・読み・例文・類語

ひき‐すさ・む【弾遊】

〘他マ四〙
源氏(1001‐14頃)蜻蛉「箏(さう)の琴、いと、なつかしうひきすさむ爪音(つまおと)
② 弾くのをやめる。弾きすてる。
狭衣物語(1069‐77頃か)二「なかなか耳馴らさじとにや、ひきすさみて」

ひき‐すさ・ぶ【弾遊】

〘他バ上二〙 慰みに弾く。弾き興ずる。ひきすさむ。
※源氏(1001‐14頃)須磨「琴をひきすさび給ひて」
[補注]平安時代の「すさむ」には、上二段活用四段活用両方があるので、連用形のものは四段活用とも考えられる。

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