当尾庄(読み)とうのおのしよう

日本歴史地名大系 「当尾庄」の解説

当尾庄
とうのおのしよう

加茂町の南一帯の山地を荘域とする荘園で、当尾郷ともよばれる。荘内には平安時代にすでに山岳霊場寺院としての浄瑠璃じようるり寺・岩船がんせん寺・随願ずいがん寺などがあった。明徳五年(一三九四)の東寺百合文書に、

<資料は省略されています>

とみえ、もともと近衛家領であったのが、春日社に寄進され、興福寺末の慈恩院に付せられたことが知られる。

浄瑠璃寺の別当職などは、平安時代末期に藤原氏氏長者の宣をもって補任されていたから(応保二年四月二〇日付「藤氏長者宣」福智院家文書)付近の地一帯も摂関家領として伝領され、近衛家に伝領されたのちに春日社に寄進されたことが考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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