形色(読み)ぎょうしき

精選版 日本国語大辞典 「形色」の意味・読み・例文・類語

ぎょう‐しきギャウ‥【形色】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. 人や物などかたちあるものをいう。形体と色相
    1. [初出の実例]「且経既云五戒得人身。十善得天身。此五戒十善、亦由如来、以此義論、応形色亦由如来也」(出典法華義疏(7C前)一)
    2. [その他の文献]〔勝鬘経‐摂受章〕
  3. 眼のはたらきの対象としての見られるものを二つに分けて、赤青などの色を顕色(けんじき)というのに対し、長、短など、かたちの捉(とら)えられるもの。〔倶舎論‐一〕

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普及版 字通 「形色」の読み・字形・画数・意味

【形色】けいしよく

すがた。容色。元・崔咄咄〕詩 咄咄(とつとつ)復(ま)た咄咄 小兒老る 幺(えうび)各形色あり するは元工(自然の力)なり

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世界大百科事典(旧版)内の形色の言及

【色】より

…まず五蘊(ごうん)のなかの一つである色蘊の色とは,こころに対応する物質的なるものの総称であり,具体的には五根(眼,耳,鼻,舌,身の五つの感覚器官)と五境(色,声,香,味,触の五つの感覚対象)と無表色(戒体など具体的に知覚されない物質的なるもの)との11種がある。次に五境の一つの色とは,視覚の対象となる〈いろ〉(顕色(けんじき))と〈かたち〉(形色(ぎようしき))とをいう。このように仏教で用いる色という語には広義の色と狭義の色との二つの意味がある。…

※「形色」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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