咄咄(読み)トツトツ

デジタル大辞泉 「咄咄」の意味・読み・例文・類語

とつ‐とつ【××咄】

《「とつ」を重ねていう語》
[副]驚いたりくやしがったりするさま。またそのために舌打ちをしたり声を発したりするさま。
「―、何等の悲痛なる話ぞや」〈独歩・欺かざるの記〉
[形動タリ]に同じ。
「―と𠮟しっし給ふに」〈太平記・二四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「咄咄」の意味・読み・例文・類語

とつ‐とつ【咄咄】

〘形動タリ〙 怒ったり驚いたりするさま。また、怒りや驚きのために声を発したり舌打ちをしたりするさま。
※太平記(14C後)二四「舎利弗一音を出して咄咄(トツトツ)と叱(しっ)し給ふに」
随筆山中人饒舌(1813)上「学僧牧渓。咄々逼真」 〔後漢書‐逸民伝・厳光〕

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普及版 字通 「咄咄」の読み・字形・画数・意味

【咄咄】とつとつ

意外なことに、驚きあやしむ声。〔晋書、殷浩伝〕黜放(ちゆうはう)せらると雖も、口に怨言無く、(こころ)を夷(たひ)らかにし、命を委し、談詠輟(や)めず。家人と雖も、其の放の(うれ)ひるを見ず。但だに書して、咄咄怪事の四字を作るのみ。

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