勝鬘経(読み)しょうまんぎょう

  • しょうまんぎょう ‥ギャウ
  • しょうまんぎょう〔ギヤウ〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大乗仏教経典釈尊の前で王妃勝鬘夫人 (しょうまんぶにん) が大乗仏教の教えを説き,釈尊がそれを正しいものと認めるという筋書である。迷いの生活をおくる人の心のうちに存在する,仏陀たりうる可能性 (→如来蔵 ) を説き,また在家仏教を認める重要な典。サンスクリット原典は発見されないが,いくつかの論書に一部分が引用され,原形断片的に知ることができる。

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百科事典マイペディアの解説

大乗仏典の一つ。1巻。舎衛(しゃえい)国の波斯匿(はしのく)王の娘,勝鬘夫人が釈迦神通力を受けて説いた経。一乗真実のと如来蔵法身を説き,在家の信仰を吹した。漢訳は宋の求那跋陀羅(ぐなばつだら)のものがあり,日本では聖徳太子作と伝える《勝鬘経義疏(ぎしょ)》がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

大乗仏典の一つ。原題《シュリーマーラーデービー・シンハナーダ・スートラŚrīmālādevī‐siṃhanāda‐sūtra》。サンスクリット原典は失われ(断片は他書に引用されている),チベット語訳と2種の漢訳(求那跋陀羅(ぐなばだら)訳,菩提流支訳)が現存。広く用いられるのは求那跋陀羅訳《勝鬘師子吼一乗大方広方便経》である。本経は舎衛(しやえい)国波斯匿(はしのく)王の王女勝鬘夫人の説法を釈尊が承認するという形をとっており,在家女性の説法という点で特異である。

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大辞林 第三版の解説

勝鬘師子吼一乗大方便方広経の略
一巻。南朝の宋の求那跋陀羅ぐなばだら訳。勝鬘夫人を主人公とし、一乗への帰一と衆生しゆじようの本性の清浄を説く。

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精選版 日本国語大辞典の解説

仏典。一巻。劉宋の求那跋陀羅の訳。勝鬘夫人(ぶにん)が一乗真実と如来蔵の理について述べ、それを釈迦が賛嘆したことを説いたもの。勝鬘。
※書紀(720)推古一四年七月(岩崎本室町時代訓)「天皇、皇太子を請せて勝縵経(セウマンキャウ)を講(と)か令(し)めたまふ」

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旺文社日本史事典 三訂版の解説

インド大乗仏教中期の経典で,勝鬘夫人の悟りを説く
1巻。日本では,聖徳太子が『勝鬘経義疏 (ぎしよ) 』をつくったと伝えられている。

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世界大百科事典内の勝鬘経の言及

【如来蔵説】より

…すべての人々は,如来を胎児として蔵しているという意味である。 この思想は,《如来蔵経》に始まり,《不増不減経(ふぞうふげんきよう)》や《勝鬘経(しようまんぎよう)》によって継承され,《宝性論(ほうしようろん)》にいたって組織体系化された。また,《涅槃経(ねはんぎよう)》(大乗)では,とくに〈仏性〉という語が用いられ,この思想が展開されている。…

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