がた【形】
※南水漫遊拾遺(1820頃)四「がだ 若女形」
※歌舞伎・是評判伊吾同餠(1869)「
五段目の
鉄砲場は、義兵衛さんの
お軽のがたで、〈略〉おそのさんの与一兵衛といふのはどうだ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「形」の意味・読み・例文・類語
かたち【形/▽容】
1 見たり触れたりしてとらえることができる、物の姿・格好。物体の外形。「山の美しい―」「影も―も見えない」
2
㋐まとまり整った状態をもって表にあらわれた、物事の姿。形態。「合議制の―をとる」「文章の―を整える」
㋑実質に対して、表面上の姿・格好。外形。外観。また、体裁、名目。「―にこだわる」「代表という―で出席する」「―だけの夫婦」
3 物事の結果としての状態。「どっちつかずの―になる」
4 人に対する姿勢や態度。「―を改めて話す」
5 (「貌」とも書く)容貌。顔だち。器量。また、容姿。「姿―の美しい人」
6 美しい容貌。また、美貌の人。かたちびと。
「―を好ませ給ひて」〈栄花・殿上の花見〉
[用法]かたち・かた――「形」は「三角や四角などいろいろな形の積み木」「顔形」のように、物体の外から見える格好・姿・輪郭を表す。◇「型」は「洋服の型を取る」「柔道の型を見せる」「新しい型の自動車」「血液型」など、一定のきまった大きさや形態、やり方、性質についていう。◇「形ばかりのお祝い」「型にはまる」「型通りのあいさつ」「型破りの人物」など、慣用的表現でも使い分けがある。◇用法の似た外来語に「パターン」があり、「日本人の思考パターン」「若者の行動パターン」「ワンパターン」「テストパターン」のように、類型、模様、柄の意味として用いられる。◇「形が崩れる」「髪の形をととのえる」「借金の形」のように「形」を「かた」と読む場合については「かた(形・型)」を参照。
[類語]スタイル・体形・形・格好・外形・外見・外面・外貌・輪郭・形状・姿・姿形・形・なりかたち・様子・身なり・なりふり・服装・風体・スタイル・姿勢・姿態・体勢・振り・ポーズ・身振り・所作・しぐさ・素振り・思わせ振り・風・体・演技・ジェスチャー
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世界大百科事典(旧版)内の形の言及
【型】より
…おもに武道や古典芸能で用いられる語。〈形〉と表記することもある。武道の場合には,攻撃と防御の対応を定型化した規範的な行動様式をいい,古典芸能の舞台においては,せりふや身振りなどの有意的表出,舞や拍子などの無意的表出を定型化したそれをいう。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」