彩色く(読み)サイシク

デジタル大辞泉 「彩色く」の意味・読み・例文・類語

さい‐し・く【彩色く】

[動カ四]《「彩色さいしき」の動詞化彩色を施す。美しくいろどる。
「御顔は色々に―・きたまて」〈栄花・本の雫〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「彩色く」の意味・読み・例文・類語

さい‐し・く【彩色】

  1. 〘 他動詞 カ行四段活用 〙 ( 名詞「さいしき(彩色)」を活用させた語 ) 色彩をつける。いろどる。えどる。化粧する。
    1. [初出の実例]「御顔は色々にさいしきたまて、鏡に写れる影を見たまては」(出典:栄花物語(1028‐92頃)もとのしづく)
    2. 「家をさいしく絵のぐふで、くまふで」(出典:浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)中)

彩色くの語誌

漢語熟語の動詞化とされる語には他に「装束(さうぞ)く」「騒動(さうど)く」「料理(れう)る」などがある。「彩色く」は抄物などにも多く見え、近世までみられた。

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