役行者町(読み)えんのぎようじやちよう

日本歴史地名大系 「役行者町」の解説

役行者町
えんのぎようじやちよう

中京区室町通姉小路下ル

南北に通る室町むろまち(旧室町小路)を挟む両側町。北側を姉小路あねやこうじ(旧姉小路)、南側を三条さんじよう(旧三条大路)が通る。

平安京の条坊では、町の東側が左京三条三坊三保一二町西、西側が同二保五町東。平安中期以降は姉小路室町小路の南にあたる。平安時代町の東側は西三条内裏の地にあたる(拾芥抄)

「師守記」貞治二年(一三六三)一二月二八日条に「今夜予・助教(師秀)・殿縫殿(師助)権助・音博土師興・大炊権助師豊(中原)・大炊允国隆・岩夜叉等入三条風呂、密儀也、当時風炉破損之故也」とあり、この付近に風呂があったことがわかる。

また、応仁の乱以前の「祇園会山ほこの次第」(祇園社記)には、「一、ゑんの行者山 姉小路室町と三条間」とあり、応仁の乱以前から、祇園会に「役行者山」を出していた。

寛永一四年(一六三七)洛中絵図に「円ノ行者丁」とあり、以降変化はない。町名は祇園会に役行者山を出すことによる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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