彼方立てればこちらが立たぬ(読み)あちらたてればこちらがたたぬ

精選版 日本国語大辞典 の解説

あちら【彼方】 立(た)てれば こちら が 立(た)たぬ

  1. 一方のよいようにすれば他方には悪く、両立しがたいことをいうことわざ。あなた立てればこなた立たぬ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ことわざを知る辞典 の解説

あちら立てればこちらが立たぬ

一方を選ぶともう一方の立場がなくなり、両立しがたいこと。二つに一つの選択を迫られ、悩ましいときにいう。

[使用例] 「どっちにすればいいんでありますか」「そういう時には臨機処置をとって、両方の顔を立てるがいい」「でもあちら立てればこちらが立たず、両方立てれば身が立たず、であります」[田河水泡*のらくろ自叙伝|1976]

[解説] 二つのうちどちらをえらんでも、もう一方に対して義理を欠くような難しい状況で、次の行動になかなか進みがたいときなどに心の中で自問したり、他人に悩みを打ち明けたりすることば。

英語〕You can't please everyone.(誰もが気に入るようにはできない)

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android