後瀬(読み)ノチセ

デジタル大辞泉 「後瀬」の意味・読み・例文・類語

のち‐せ【後瀬】

次の瀬。下流の瀬。
鴨川の―静けく後も逢はむ妹には我は今ならずとも」〈・二四三一〉
後日逢瀬。後会。
「―を契りて出で給ふ」〈総角

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「後瀬」の意味・読み・例文・類語

のち‐せ【後瀬】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 上流の瀬に対して、次の瀬。下流の瀬。
    1. [初出の実例]「鴨川の後瀬(のちせ)静けく後も逢はむ妹には我れは今ならずとも」(出典万葉集(8C後)一一・二四三一)
  3. のちに会う時。のちの逢瀬。後会。
    1. [初出の実例]「見直し給ふのちせをも思ひ給へ慰めましを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android