後鼻漏(読み)コウビロウ

デジタル大辞泉 「後鼻漏」の意味・読み・例文・類語

こうび‐ろう【後鼻漏】

鼻汁が、鼻腔びこうの後ろを伝ってのどに落ちること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

家庭医学館 「後鼻漏」の解説

こうびろう【後鼻漏】

 鼻汁(びじゅう)(鼻漏)は、鼻粘膜(びねんまく)や副鼻腔粘膜(ふくびくうねんまく)にある分泌腺(ぶんぴつせん)から出る鼻分泌液や涙、呼気(こき)が凝結した水分からできています。
 この鼻汁には、吸気中(きゅうきちゅう)の異物の捕捉・排除、吸気の加湿、鼻粘膜の保護のほか、そこに含まれる免疫グロブリン(とくにIgA)やラクトフェリンリゾチームなどの抗微生物活性をもった物質が感染を防ぐはたらきもあります。
 鼻に刺激が加わると、生体は反応して鼻汁が増加してきます。この刺激が持続すると、鼻汁分泌が亢進(こうしん)し、鼻汁過多の状態となって鼻孔から排出されたり、後方鼻咽腔(びいんくう)に流れ出ていきます。
 この鼻咽腔に流れ出た鼻汁を、後鼻漏といいます。
 アレルギー性鼻炎や急性鼻炎の初期では水様性、急性副鼻腔炎や慢性副鼻腔炎では粘液性や粘膿性(ねんのうせい)、上顎(じょうがく)がんや上咽頭(じょういんとう)がんなどでは血性鼻漏がでやすいものです。

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