御貸付金(読み)おかしつけきん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御貸付金」の意味・わかりやすい解説

御貸付金
おかしつけきん

江戸幕府武士町人農民に対して行なった融資大名旗本に対するものは拝借金と呼ばれて区別された。町奉行 (→江戸町奉行 ) ,勘定奉行遠国奉行,遠国代官が管理し,武士,町人には利付きであったが,農民に対しては,無利息年賦返済の夫食 (ふじき) ,種貸し,農具代などと,利付きの各種助成金があった。元金は幕府資金と町人差出しの資金があてられた。諸藩にも類似の制度があった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の御貸付金の言及

【貸付金】より

…江戸幕府が大名,旗本,町人,農民などに利子をとって貸し出した公金のこと。貸付銀ともいい,正しくは御貸付金という。〈貸付金〉は利殖を目的としているが,幕府貸出金のうちには,このほか幕府が純粋に救済を目的として恩貸した〈拝借金〉と,不時の立替えを幕府が行う〈立替金〉とがあった。…

※「御貸付金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android