元金(読み)モトキン

デジタル大辞泉 「元金」の意味・読み・例文・類語

もと‐きん【元金】

事業などを始めるための資金資本金元手
利子に対して、貸し借りしたもとの金。がんきん
[類語]資本資本金資金元手財源キャピタル基金ファンド

げん‐きん【元金】

もときん。がんきん。
一年貢税をもって―の幾許を返し」〈露伴・二宮尊徳翁〉
元禄金げんろくきん」の略。

がん‐きん〔グワン‐〕【元金】

金銭貸借預金で、その利子を含まない、直接貸借したり預金したりした金。もときん。
事業などの資本金。もとで。もときん。
[類語]元本元利

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「元金」の意味・読み・例文・類語

げん‐きん【元金】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 貸し借りした実際金額。利子を含まない元の金額。がんきん。もときん。
    1. [初出の実例]「一年の貢税をもって元金(ゲンキン)の幾許を返し」(出典:二宮尊徳翁(1891)〈幸田露伴〉)
  3. げんろくきん(元祿金)」の略。
    1. [初出の実例]「大板小板方金、形及重皆如故、錠銀・砕銀、形皆如故、並欵文曰元、俗謂之元金」(出典:三王外記‐憲王(江戸中))

もと‐きん【元金】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 事業を始めるための資本金。もとで。もとぎん。もとがね。もと。もとせん。
    1. [初出の実例]「見てもよし、もと金うせぬ金目貫」(出典:雑俳・住吉おどり(1696))
    2. 「会館建築の本金を数株に分ち」(出典:明六雑誌‐三〇号(1875)明六社第一年回役員改選に付演説〈森有礼〉)
  3. 貸し借りしたもとの金。利息に対していう。がんきん。もとせん。
    1. [初出の実例]「利はいらねへから元金(モトキン)を忘れねへかいい」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)四)

がん‐きんグヮン‥【元金】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 商売などの資本金。もときん。もとで。
    1. [初出の実例]「元金を出すもの、二十人集まりて、一会社立たり」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉七)
  3. 金銭貸借の場合、その利子を含まない、直接貸借の対象となる金額。
    1. [初出の実例]「元金(グヮンキン)は元より利金さへ償ふこと難く」(出典:二宮尊徳翁(1891)〈幸田露伴〉)

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世界大百科事典(旧版)内の元金の言及

【元本】より

…日常一般には,金銭の貸借に際し,利息を生ずる〈元金〉の意味に用いられる。法律用語としても,この意味で使用されることが最も多い。…

※「元金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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