夫食(読み)ブジキ

デジタル大辞泉 「夫食」の意味・読み・例文・類語

ぶ‐じき【夫食】

《「ふじき」とも》江戸時代農民食糧のこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「夫食」の意味・読み・例文・類語

ふ‐じき【夫食】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ぶじき」とも ) 江戸時代、農民の食糧のこと。雑穀を意味する場合が多い。
    1. [初出の実例]「材木板或は薪を採て夫食を調、或は櫟の実わらびの根などをほり夫食とす」(出典:地方凡例録(1794)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「夫食」の意味・わかりやすい解説

夫食
ふじき

江戸時代,農民の食料一般をさす。夫食は米以外の雑穀が中心で,芋やこんにゃく主食とした地方もある。幕府諸藩凶作にそなえ貯穀を奨励したり,凶作・飢饉時には救済のため貸付 (夫食貸) を行なったが,貸付,返済をめぐって農民闘争の原因になることが多かった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android