雌しべを構成する葉(よう)的器官をいう。この語は、ドイツの詩人ゲーテが『植物変態論』において述べているような、雌しべも葉的器官よりなるとみなした考え方である。胚珠(はいしゅ)は心皮の向軸面の縁(へり)に沿ってつく場合と面全体につく場合とがある。心皮は裸子植物(ソテツなど)の胚珠をつける大胞子葉と相同とみなすという意見もある。キンポウゲ科やマメ科のように、1枚の心皮が向軸側に閉じて1個の雌しべをつくる場合、花は心皮の数と同数の雌しべをもつことになるが、複数の心皮が合着して1個の雌しべをつくることもある。ユリ科、アヤメ科、ラン科などでは、雌しべは普通、3心皮性、フウロソウ科、カタバミ科などでは普通、5心皮性である。
[田村道夫]
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…被子植物の花の雌性器官で,子房,花柱,花頭の三つの部分からなり,受粉した後,花柱や花頭はしおれたり落ちたりするが,子房は発達して実となる。めしべは,異型胞子性のシダ植物(イワヒバ)や裸子植物(ソテツ)の大胞子葉と相同な心皮carpelからなっていて,葉の変態したものである。サクラの八重咲きの品種である普賢象のめしべは,先祖返りをして緑葉となっている。…
※「心皮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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