思ひ過ぐす(読み)オモイスグス

デジタル大辞泉 「思ひ過ぐす」の意味・読み・例文・類語

おもい‐すぐ・す〔おもひ‐〕【思ひ過ぐす】

[動サ四]
心に留めず、そのまま過ごす。
「かたじけなき方も、心苦しさも、なべての様に―・してやみぬべき心もせねど」〈狭衣・二〉
あれこれ思いながら月日を送る。
「心憂きことのみ―・ししかば」〈成尋母集詞書

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精選版 日本国語大辞典 「思ひ過ぐす」の意味・読み・例文・類語

おもい‐すぐ・すおもひ‥【思過】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. おもいすごす(思過)
    1. [初出の実例]「雲ゐなす 心もしのに たつ霧の 於毛比須具佐(オモヒスグサ)ず 行く水の 音もさやけく」(出典万葉集(8C後)一七・四〇〇三)
  3. 思いながら月日を過ごす。悩みつつ暮らす。
    1. [初出の実例]「ちぢの憂きふしをあまり思ひすぐしきて」(出典:夜の寝覚(1045‐68頃)四)

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