怪談月笠森(読み)かいだんつきのかさもり

精選版 日本国語大辞典 「怪談月笠森」の意味・読み・例文・類語

かいだんつきのかさもりクヮイダン‥【怪談月笠森】

  1. 歌舞伎世話物。四幕。河竹黙阿彌作。慶応元年(一八六五江戸守田座初演。旗本屋敷に奉公した草加(そうか)在の名主の娘おきつは、横恋慕した下男の市助に殺され、笠森稲荷門前茶屋を開いている妹のおせんがそのかたきを討つ。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「怪談月笠森」の解説

怪談月笠森
かいだん つきのかさもり

歌舞伎・浄瑠璃外題
作者
河竹新七(2代) ほか
初演
慶応1.8(江戸・守田座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の怪談月笠森の言及

【笠森お仙】より

…20歳のとき倉地氏に嫁して姿を消し,老父が見世に出たため〈とんだ茶釜が薬缶(やかん)に化けた〉ということばが流行した。文政期には人情本《松竹梅三組盃――笠森お仙物語》(2世楚満人作)が刊行され,また歌舞伎では1865年(慶応1)8月江戸守田座初演《怪談月笠森(つきのかさもり)》(河竹黙阿弥作)が講談《三人姉妹因果譚》を原拠として劇化された。ここではお仙が姉の仇を討つ筋立てで,3世沢村田之助がお仙に扮して評判よく大当りであった。…

【河竹黙阿弥】より

…江戸市井の下層社会を,写実味と三味線にのる音感の両面をもつ小団次の芸風に合わせて,活写した作品群である。ほかに13世市村羽左衛門(後の5世尾上菊五郎)に《青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)》(1862),3世沢村田之助に《処女翫(むすめごのみ)浮名横櫛》(1864),《怪談月笠森》(1865)など。 第3期は66年の小団次死後から81年66歳で引退するまでの約15年間で,旧来の世話物のほか新時代に順応すべく,活歴劇(活歴物),散切物,松羽目物の舞踊劇などに新境地を開く時代である。…

※「怪談月笠森」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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