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世話物 せわもの

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知恵蔵の解説

世話物

時代物」のページをご覧ください。

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

せわ‐もの【世話物】

浄瑠璃歌舞伎で、主として江戸時代の町人社会に取材し、義理・人情・恋愛や種々の葛藤(かっとう)を主題としたもの。歌舞伎では、生世話物(きぜわもの)散切物(ざんぎりもの)も含む。二番目物。世話。⇔時代物

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百科事典マイペディアの解説

世話物【せわもの】

人形浄瑠璃や歌舞伎脚本の一種別。武家や貴族階級を中心にした時代物に対し,一般民衆の事件を主題にした社会劇のことで,世話狂言ともいう。《曾根崎心中》《新版歌祭文》《十六夜清心(いざよいせいしん)》などがその例。
→関連項目岩井半四郎尾上菊五郎尾上松緑尾上梅幸女殺油地獄河竹黙阿弥生世話講談五大力散切物三人吉三白浪五人男心中天の網島助六だんまり東海道四谷怪談二番目物厄払い(演劇)ゆすり場

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世界大百科事典 第2版の解説

せわもの【世話物】

歌舞伎狂言,人形浄瑠璃の内容による分類の一つ。時代物に対する称で,江戸時代の町人社会を中心として扱った,当時の現代劇である。上方の世話物は,内容上2系統の作品がある。一つは極物(きわもの),一夜漬狂言などといわれ,巷(ちまた)に起きた心中事件や情痴の果ての殺人事件などを直ちに舞台化した。いま一つは《雁金五人男》《双蝶々》《夏祭》など,相撲取や俠客の義理人情を扱う作品である。当代の世話物をそのまま上演することは禁じられていたので,江戸では一日の狂言の中に一番目の時代事と関連づけて,二番目に世話事を演じる形式を採っていた(後世,世話物をさして二番目または二番目物と称するのはこれに基づいている)。

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大辞林 第三版の解説

せわもの【世話物】

歌舞伎・浄瑠璃で、江戸時代のその時々の世相を背景として、市井の事件や著名なうわさ話などに取材し恋愛・義理・人情の葛藤を写実的に描いた作品の総称。二番目物。 ↔ 時代物

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

世話物
せわもの

人形浄瑠璃,歌舞伎作品の一分類。時代物に対する呼称。町人社会に取材した作品全般をさす。時代物に比べて様式性は薄く,写実的要素にすぐれる。歌舞伎では世話狂言ともいい,また1日の興行のなかで最初に時代物,次に世話物と演目を構成したことから二番目物などともいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

世話物
せわもの

人形浄瑠璃(じょうるり)、歌舞伎(かぶき)脚本の一種別。江戸時代の市井の事件に取材し、町人や農民など一般民衆が中心で劇を運ぶ作品をいう。歴史的な事件に取材し、武家や貴族などを中心とする時代物と対照されるもので、いわば当時の現代劇である。浄瑠璃では近松門左衛門が創作した『曽根崎心中(そねざきしんじゅう)』『心中天網島(てんのあみじま)』などの心中物をはじめ、『夏祭浪花鑑(なにわかがみ)』『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)』『新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)』など。歌舞伎では野郎歌舞伎の初期からみられたが、その後江戸では一日一演目を原則とし、一番目の時代物に従属した形で世話物を二番目として上演する形式をとり続け、1794年(寛政6)の並木五瓶(ごへい)作『五大力恋緘(ごだいりきこいのふうじめ)』以後、初めて独立した世話物(世話狂言)もつくられるようになった。なお、演出の様式的なものを「時代世話」とよび、文化・文政(ぶんかぶんせい)期(1804~30)の4世鶴屋南北(なんぼく)や幕末の河竹黙阿弥(もくあみ)などが得意とした。下層の庶民の生活を写実的に描いた作品をとくに「生世話(きぜわ)物」とよぶことがある。[松井俊諭]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の世話物の言及

【歌舞伎】より

… 猿若町時代の歌舞伎を代表するのが河竹黙阿弥である。彼は上方から下った世話物の名優4世市川小団次と提携し,音楽劇的に情緒豊かな,その一面に写実を徹底的に推し進めた多くの作品を作った。《蔦紅葉宇都谷峠(つたもみじうつのやとうげ)》《鼠小紋東君新形(ねずみこもんはるのしんがた)》《三人吉三廓初買》《勧善懲悪覗機関(かんぜんちようあくのぞきがらくり)》など,現代にも〈黙阿弥物〉の名で名作として伝わる数多くの世話物を精力的に書きつづけた。…

【義太夫節】より

…そして,84年には,大阪に国立文楽劇場が開場した。
[義太夫節の種類と構成]
 (1)時代物と世話物 義太夫節は時代物と世話物に大別される。主流をなす時代物は,江戸時代以前の公家や武家社会の事件を扱った物語を指し,世話物は江戸時代の市井の出来事を仕組んだもの。…

【時代世話】より

…歌舞伎狂言の分類の一つである世話物のうち,誇張された様式的な時代物風な演技・演出を随所に挿んだ世話物を〈時代世話〉という。たとえば《青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)》《曾我綉俠御所染(そがもようたてしのごしよぞめ)》などが〈時代世話〉といえる。…

【二番目】より

…町人百姓など庶民社会を描いた狂言をいう。世話物とも。江戸の芝居は元禄(1688‐1704)ごろから1日に狂言は一つ,題名も一つというしきたりがあった。…

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