悪様(読み)わるさま

精選版 日本国語大辞典 「悪様」の意味・読み・例文・類語

わる‐さま【悪様】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 具合の悪い様子状態
    1. [初出の実例]「そちがわるさまならは、こちへなんときもわたれ」(出典:史記抄(1477)四)
  3. ( 形動 ) いかにも悪く思っている様子。あしざま。
    1. [初出の実例]「趙王をわるさまにするぞ」(出典:漢書列伝竺桃抄(1458‐60)一)
  4. ( 「さま」は接尾語 ) 悪ふざけ、悪あそびなどをする者を親しみの気持をこめていう語。
    1. [初出の実例]「和哥山の重さま、長崎のわるさま、仙台の八さま」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)三)

あし‐ざま【悪様】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 悪いよう。「あしざまに(言う)」の形で、悪意をこめて事実よりも悪く言う意に用いることが多い。⇔よざま
    1. [初出の実例]「愛敬おくれたる人などは、あいなくかたきにして、御前にさへぞあしざまに啓する」(出典:枕草子(10C終)四九)
    2. 「さりとも、あしざまなる御心あらむやは」(出典:源氏物語(1001‐14頃)総角)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android