悪魔の証明(読み)アクマノショウメイ

デジタル大辞泉「悪魔の証明」の解説

あくま‐の‐しょうめい【悪魔の証明】

ローマ法において、所有権帰属証明することが困難であることを比喩的に表現した語。ローマ法の原則に従うと、現に他人が占有しているものの所有権が自分にあることを証明するには、最初の所有者までさかのぼって所有権の移転過程を立証する必要があり、これは事実上不可能であることから。
否定的な命題の証明が困難であることを比喩的にいう言葉。例えば、「雪男が存在する」ことは、雪男を1体発見すれば証明できるが、「雪男は存在しない」ことを証明するには、地球上をくまなく探してどこにもいないことを示さなければならない。これは事実上不可能であることから、議論の一般的なルールとして、否定側に立証責任はないとされる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini「悪魔の証明」の解説

悪魔の証明

証明が非常に困難なものごとを表す比喩表現。古代ローマ法において所有権の帰属証明が極めて困難であったことから、この言葉が初めて用いられたとされている。現代においては、権利関係や消極的事実の証明に関する法的表現であるが、転じて一般に、証明が極めて難しいこと全般に対し用いられている。例えば、赤いカラスがいないことを証明するためにはすべてのカラスを調べなければならず、立証することは事実上不可能である。特にこうした「事実の不存在の立証が求められること」を悪魔の証明と呼ぶことが多くなっており、卑近論争でも盛んに用いられている。

(2016-2-5)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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