愛見(読み)あいけん

精選版 日本国語大辞典 「愛見」の意味・読み・例文・類語

あい‐けん【愛見】

  1. 〘 名詞 〙 仏語
  2. 愛と見。愛は情意的なとらわれで、愛着の心。見は理知的なとらわれで、間違った見解
    1. [初出の実例]「諸の衆生をして、愛見(アイケン)の坑(あな)に落し、菩提の道を失せん」(出典:米沢本沙石集(1283)一〇末)
  3. 執着の心で起こすいつくしみ、いとおしむ心。
    1. [初出の実例]「無愛染心者、謂不愛見悲」(出典:勝鬘経義疏(611)十大受章)
    2. 「恩愛あひけんの涙は四大海より深し」(出典:仮名草子・夫婦宗論物語(1644‐46頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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