慷慨・忼慨（読み）こうがい

精選版 日本国語大辞典

こう‐がい カウ‥【慷慨・忼慨】

〘名〙

① (━する) 世の中のことや自己の運命を、憤り嘆くこと。また、憤って、心を奮い起こすこと。あるいは、その心。

※家伝（760頃）上「王室衰微、政不_レ自_レ君、大臣竊慷_二慨之_一」

※冥府山水図（1951）〈三浦朱門〉「別に時世を慷慨(コウガイ)するというほどでないにしても」 〔史記‐項羽本紀〕

② (形動) 意気が盛んで物事に感じやすい性質。また、心を奮い起こし、意気盛んなさま。

※南海先生後集（１８Ｃ中）詠懐二首「撫_レ剣去_二江東_一、慷慨泣_二路岐_一」

※西国立志編（1870‐71）〈中村正直訳〉一三「かくの如き慷慨にして義を重んじ〈略〉己を忘れて他人を全うせし例は」 〔後漢書‐宗室四王三侯伝・斉武王〕

出典　精選版 日本国語大辞典