慷慨(読み)コウガイ

デジタル大辞泉 「慷慨」の意味・読み・例文・類語

こう‐がい〔カウ‐〕【×慷慨/×忼慨】

[名・形動](スル)
世間の悪しき風潮や社会不正などを、怒り嘆くこと。「社会の矛盾を―する」「悲憤―」
意気が盛んなこと。また、そのさま。
岸本の心は―な口調を帯びた僧侶説教の方へ行き」〈藤村新生
[類語]憤慨慨嘆嘆く

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精選版 日本国語大辞典 「慷慨」の意味・読み・例文・類語

こう‐がいカウ‥【慷慨・忼慨】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 世の中のことや自己の運命を、憤り嘆くこと。また、憤って、心を奮い起こすこと。あるいは、その心。
    1. [初出の実例]「王室衰微、政不君、大臣竊慷慨之」(出典:家伝(760頃)上)
    2. 「別に時世を慷慨(コウガイ)するというほどでないにしても」(出典:冥府山水図(1951)〈三浦朱門〉)
    3. [その他の文献]〔史記‐項羽本紀〕
  3. ( 形動 ) 意気が盛んで物事に感じやすい性質。また、心を奮い起こし、意気盛んなさま。
    1. [初出の実例]「撫剣去江東、慷慨泣路岐」(出典:南海先生後集(18C中)詠懐二首)
    2. 「かくの如き慷慨にして義を重んじ〈略〉己を忘れて他人を全うせし例は」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一三)
    3. [その他の文献]〔後漢書‐宗室四王三侯伝・斉武王

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普及版 字通 「慷慨」の読み・字形・画数・意味

【慷慨】こう(かう)がい

憤りなげく。〔三国志、魏、臧洪伝〕卓、す。~洪乃ち壇に升り、槃(盤)を操(と)り血を歃(すす)りてひて曰く、~洪の辭氣慷涕泣下す。其の言を聞く、卒伍廝(しやう)(人夫)と雖も、激揚せざる(な)し。

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