(読み)ショウ

精選版 日本国語大辞典 「憧」の意味・読み・例文・類語

あこがれ【憧】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「あこがれる」の連用形名詞化 ) 理想とするもの、目ざすものを求めて、思いこがれること。また、その気持憧憬(しょうけい)
    1. [初出の実例]「かの青き国のあこがれ、つねに見る地平のはてに」(出典:邪宗門(1909)〈北原白秋〉朱の伴奏・地平)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「憧」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

(旧字)
15画

[字音] ショウ・ドウ
[字訓] あこがれる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(童)(どう)。(鐘)(しよう)の声がある。〔説文〕十下に「定まらざるなり」とあって、心の不安定な状態をいう。また昏愚の意がある。憧憬は遥かなものに思いをはせること。〔玉〕に憬を「行の皃なり」とする。

[訓義]
1. こころが定まらない、ぼんやりする。
2. あこがれる、あこがれおもう。
3. と通じ、おろか。

[古辞書の訓]
名義抄 オロカナリ・アクガル/々 オモフ 〔字鏡集〕 カタクナシ・オモフ・ヲロカナリ・アクガル

[語系]
・衝thjiong、deongは声が近い。とは衝動的に心の動くことをいう。昏愚の意は、thiongと声の通じる用法である。

[熟語]
憧愚・憧憬憧憧憧擾
[下接語]
愚憧

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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