(読み)ものぐさ

精選版 日本国語大辞典 「懶」の意味・読み・例文・類語

もの‐ぐさ【懶・物臭】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「ものくさ」 )
  2. ( 形動 ) 物事をするのにめんどうがること。不精(ぶしょう)なこと。また、その性質やその人、あるいは、そのさま。
    1. [初出の実例]「物くさながら出たちて、やなぎのきぬに、くれなゐのうちき」(出典:とはずがたり(14C前)二)
  3. 短くて、かかとのない草履(ぞうり)足半(あしなか)尻切れ草履。ものくさ草履。〔名語記(1275)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「懶」の読み・字形・画数・意味


19画

(異体字)嬾
19画

[字音] ラン
[字訓] おこたる・ものうい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(頼)(らい)。正字は嬾に作り、〔説文〕十二下に「嬾は懈(おこた)るなり、怠るなり。一に曰く、臥するなり」とあり、嬾惰をいう。懶の字を用いることも多く、同字異文とみてよい。懶婦魚の油は、遊戯場で用いると明るいが、紡績場では暗くて役に立たぬという。

[訓義]
1. おこたる、ものうい。
2. にくむ、いやがる。
3. 正字は嬾に作る。語彙は嬾字条参照。

[熟語]
懶意懶架・懶懶散懶残懶情・懶心・懶人・懶性懶惰懶怠懶夫・懶婦懶癖懶慢懶眠懶慵
[下接語]
嬾字条参照。

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