懸垂式モノレール(読み)けんすいしきモノレール

百科事典マイペディア 「懸垂式モノレール」の意味・わかりやすい解説

懸垂式モノレール【けんすいしきモノレール】

車体が走行桁からぶら下がった形で走行するモノレール建設に際し地形的制約の少ないのが利点。いくつかの形式があるが,日本で実用的な交通機関として用いられているのは,フランスで開発されたサフェージュ型。これは,下部が開いている箱形鋼構造を走行桁として,その内部を八つのゴム製車輪で構成されたボギー台車が走行するようになっているもので,神奈川県の大船と湘南江の島を結ぶ湘南モノレール(6.7km,1971年全通),千葉市の千城台と千葉みなと駅を結ぶ千葉都市モノレール(13.5km,1988年開業)がある。
→関連項目跨座式モノレール

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の懸垂式モノレールの言及

【モノレール】より

…なお,モノレールかどうかは議論が分かれるが,札幌市営地下鉄(1971開業)は,レールは1本だが左右1対のゴムタイヤがコンクリート路面上を転ずる,案内軌条式をとっている。【中川 浩一】
[形式と構造]
 モノレールの形式は,基本的には,車体が走行桁にまたがった形で走行する跨座式モノレールと,車体が走行桁からぶら下がった形で走行する懸垂式モノレールの二つに大別される。細部の差によってそれぞれにもいくつかの型があるが,現在,日本で実用的な交通機関として用いられているのは,跨座式ではアルベーグ型およびこれを改良した日本跨座式と呼ばれるもの,懸垂式ではサフェージュ型と呼ばれるものである。…

※「懸垂式モノレール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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