日本歴史地名大系 「成海郷」の解説
成海郷
なるみごう
「和名抄」高山寺本・東急本・元和古活字本に「成海」とし、高山寺本・東急本・元和古活字本に「奈留美」の訓を付す。郷名の初出は、天平一五年(七四三)正月九日付の智識優婆塞貢進文(正倉院丹裏古文書)に、
と記されるものである。当時、仏教の急速な隆盛により大量の僧尼が必要となり、そのため民間から、清信廉行で僧尼たるにふさわしい者を貢挙させたが、これはその貢進文である。師主
と記されるものがあげられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報