…禅は,広く古代インドに行われた,精神統一の技術であるヨーガの一段階より発達して,仏教でその智的側面を深め,独自の禅定思想を生むのである。仏典に説く,戒定慧の三学や,四禅八定の体系は,いずれも他のインド宗教がもつ禅の苦行や,神秘な昇天の側面を否定し,自覚的な悟りの方法となる。戒は身体と言葉の乱れを静め,定は心を調えて本来の自己に目覚める方法で,慧はその成果にほかならぬ。…
…修行の基本は八正道で,そのあり方は中道と称されたが,具体的にはほかにも種々の徳目が挙げられ,それらを合わせて,三十七覚支(かくし),すなわち37種の菩提を得るための手段と呼ぶこともある。 またそれらをまとめると,戒・定・慧の三学におさまる。戒の基本は〈諸悪莫作,諸善奉行,自浄其意,是諸仏教〉(諸悪をなすな,諸善をなせ,自ら心をきよめよ,これは諸仏の教えである)と示されるとおりで,戒を守ることは入門の条件,修行の前提である。…
※「戒定慧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
菊の節供,九月節供,重九 (ちょうく) ともいう。五節供の一つ。旧暦9月9日の節供で,奈良時代より,宮中では天皇が紫宸殿に出御し,群臣に宴を賜わり詩歌文章をつくらせる菊花の宴が行われ,年中行事となった...