デジタル大辞泉 「或」の意味・読み・例文・類語 わく【或】[漢字項目] [人名用漢字] [音]ワク(呉) [訓]あるいは ある あるはある人。ある。「或体・或問」[難読]或者あるいは・もしくは 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通 「或」の読み・字形・画数・意味 或人名用漢字 8画 [字音] ワク・ヨク・コク・イキ(ヰキ)[字訓] くに・あるいは・うたがう[説文解字] [金文] [字形] 会意囗(い)+戈(か)。囗は城郭の象。これを戈(ほこ)をもって守る意で、國(国)の初文。國は或にさらに囗を加えた形。金文に或を国の意に用いる。〔説文〕十二下に「なり。囗(ゐ)に從ひ、戈に從ひ、以て一を守る。一は地なり」とし、域を重文としてあげる。一は境界の意。或・域・國はもと一字。或がのち域と國とに分化したとみてよい。或はまた(又)(ゆう)・(有)とも声義が通用し、が一般的にある意であるのに対して、或は限定的な有であるため「あるいは」の意となり、不特定の意となる。〔論語、為政〕「或(ある)ひと、孔子に謂ふ」は不特定の人、〔詩、風、鴟(しけう)〕「敢て予(われ)をること或(あ)らんや」はの限定的用法である。惑と通用し、〔孟子、告子上〕「王の不智なるを或(うたが)ふこと無(なか)れ」とあり、疑惑の意に用いる。[訓義]1. くに、地域。國・域の初文。2. ある、限定的にある、あるいは。3. 不特定のもの、あるひと、あるもの、ある場合、場合によっては。4. 又・有と通じ、ある、また。5. 惑と通じ、まどう、うたがう、あやしむ。[古辞書の訓]〔名義抄〕或 アリ・アルイハ・マタ・アルヒト・アルトキ・ツネニ・モシ・マドフ・ミダリガハシ・クニ/或者 モシクハ[声系]〔説文〕に或声として惑・・閾・・國・など十二字を収める。(よく)は〔説文〕十一下に「水なり」とするも、(郁)七上に「るなり」とするように、は戈に呪飾を加えた形。また(いく)に作る字があり、巛(せん)・彡(さん)は、ともにその呪飾の形である。[語系]或・域hiukは同声。國kukは邑の外辺に城壁を加えた形で、武装都市をいう。[熟語]或疑▶・或者▶・或人▶・或是▶・或乃▶・或問▶・或乱▶・或或▶ 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報