戯論(読み)ケロン

デジタル大辞泉 「戯論」の意味・読み・例文・類語

け‐ろん【戯論】

仏語。無益な言論。無意味な論。

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精選版 日本国語大辞典 「戯論」の意味・読み・例文・類語

け‐ろん【戯論】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「げろん」とも ) 仏語。無益な、また無意味な言論。愛着の心からする愛論と、道理にくらい偏見からする見論(けんろん)との二つをいう。
    1. [初出の実例]「滅戯論於空々。証寂静乎如々」(出典性霊集‐七(835頃)僧寿勢入先師忌日料物願文)
    2. 「無義の戯論(ケロン)に日をくらし」(出典:米沢本沙石集(1283)六)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「戯論」の意味・わかりやすい解説

戯論
けろん
prapañca

仏教用語。無意味で無益な言論のこと。愛着心から行う言論であるところの愛論と,偏見より行う言論であるところの見論とがある。仏教では形而上学的な議論は戯論に属する。

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