戸村堰(読み)とむらぜき

日本歴史地名大系 「戸村堰」の解説

戸村堰
とむらぜき

馬場目ばばめ川と富津内ふつない(中津又川)の合流点から西に流れ、馬場目川下流右岸の川崎かわさき一日市ひといち野田のだ小池こいけ浦大町うらおおまち夜叉袋やしやふくろの諸村を潤す。一説によれば取入口は五十目ごじゆうめ(現五城目町)地内にあったが、享和年間(一八〇一―〇四)上流の現在地点に移された。ろつごう堰・ろつそん堰ともよばれた。

戸村堰開田に関する御関根元之書附写(須田源蔵氏蔵)に「此度乍恐御願申上候ハ下羽立ハ慶長之年ノ内殊之外長日照ニて川崎村、小池村一日市村、蒲沼村、夜叉袋村野田村六か村無残御本田植付申兼候」とあり、馬場目川下流右岸の村々のための用水路開発が急務であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報