打ち寄る(読み)うちよる

精選版 日本国語大辞典 「打ち寄る」の意味・読み・例文・類語

うち‐よ・る【打寄】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「うち」は接頭語 )
  2. あるもののそばに行く。また、「うち」は「馬をむちでうつ」意で、馬に乗って近づくことをいうかと考えられる場合もある。
    1. [初出の実例]「うつほある杉の木のもとにうちよりて、馬よりおりて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
    2. 「『何事にか』とて、うちより給へるに」(出典:大鏡(12C前)二)
  3. ある場所に寄り集まる。また、と同じく、馬に乗って集まることをいうと考えられる場合もある。
    1. [初出の実例]「谷々に戦ける兵共十方へ落散ける間、一所に打寄る事不叶して」(出典太平記(14C後)三一)
    2. 「皆打よって詮議いたせば」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)三)
  4. 途中でちょっと立ち寄る。
    1. [初出の実例]「ついでにうちよりて、御目にかかるべし、さいごのいとまをも申さん」(出典:曾我物語(南北朝頃)七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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