打ち湿る(読み)うちしめる

精選版 日本国語大辞典 「打ち湿る」の意味・読み・例文・類語

うち‐しめ・る【打湿】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「うち」は接頭語 )
  2. 物が水気を帯びる。水気を含んでしっとりする。
    1. [初出の実例]「露にうちしめり給へる薫り」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)
  3. ( 物事勢いがしずまる意から ) 静かになる。落ち着いた雰囲気である。
    1. [初出の実例]「うちしめりたる宮の御けはひも、いと艷なり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蛍)
  4. ( 気持が沈む意から ) 物思いにしずむ。しんみりする。気がめいる。
    1. [初出の実例]「宰相も、あはれなる夕のけしきに、いとどうちしめりて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)藤裏葉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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