打殺・撃殺(読み)うちころす

精選版 日本国語大辞典 「打殺・撃殺」の意味・読み・例文・類語

うち‐ころ・す【打殺・撃殺】

〘他サ五(四)〙
[一] (「うち」は、たたく、などの意)
① たたいて殺す。ぶち殺す。
書紀(720)神代上(水戸本訓)「剣を抜きて撃殺(ウチコロシ)つ」
※史記呂后本紀延久五年点(1073)「呂須を笞殺(ウチころシ)つ」
② 石を投げつけたり、弾を命中させたりして殺す。
平家(13C前)八「石をひろひかけ〈略〉『さないはせそ。院宣であるに、ただ打ころせ打ころせ』とて打つ間」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)二「鉄炮で打殺(ウチコロ)した物が」
[二] (「うち」は接頭語)
① 「殺す」を強めていう。ぶっ殺す。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「ぬす人うちころしてば、いかがせまし」
② 質に入れる。殺す。ぶち殺す。
浄瑠璃妹背山婦女庭訓(1771)三「人の物でも手廻り次第打ち殺してその日を凌げ」
③ 表に出ないように、感情などを抑える。
道草(1915)〈夏目漱石〉一〇〇「感情を打(ウ)ち殺(コロ)す訳には行かないからね」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android