打違える(読み)ウチチガエル

デジタル大辞泉 「打違える」の意味・読み・例文・類語

うち‐ちが・える〔‐ちがへる〕【打(ち)違える】

[動ア下一][文]うちちが・ふ[ハ下二]
まちがって打つ。打ちまちがえる。うちちがう。「入力キーを―・える」
交差させる。「糸を―・えて編む」
武器を取って互いに打ち合う。
「十郎は、ちぢに腹を切り、―・へても、あかず思ひけれども」〈曽我・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「打違える」の意味・読み・例文・類語

うち‐ちが・える‥ちがへる【打違】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
    [ 文語形 ]うちちが・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 ( 室町頃からヤ行にも活用した )
  2. 刀などの武器で打ち合う。互いに戦い合う。
    1. [初出の実例]「此勢にかかり、懸ては打違(チガヘ)て死(ころ)し」(出典太平記(14C後)一六)
    2. 「Vchichigaye, yuru, eta(ウチチガユル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  3. ( 「うち」は接頭語 ) 交差させる。すじかいにする。
    1. [初出の実例]「小長刀を二うちちがへて」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)上)
    2. 「又はうちちがへて重ね着たる小袖をも、今は引替へて」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)六)
  4. 打つことをまちがえる。うちそこなう。
    1. [初出の実例]「時計の仕懸を一時遅く、打違へ為せたは細川謀らひ」(出典:浄瑠璃・東海道七里艇梁(1775)三)

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