精選版 日本国語大辞典 「打違」の意味・読み・例文・類語
うち‐ちが・える ‥ちがへる【打違】
〘他ア下一(ハ下一)〙 うちちが・ふ 〘他ハ下二〙 (室町頃からヤ行にも活用した)
① 刀などの武器で打ち合う。互いに戦い合う。
※太平記(14C後)一六「此勢にかかり、懸ては打違(チガヘ)て死(ころ)し」
② (「うち」は接頭語) 交差させる。すじかいにする。
※金刀比羅本保元(1220頃か)上「小長刀を二うちちがへて」
③ 打つことをまちがえる。うちそこなう。
うち‐ちが・う ‥ちがふ【打違】
[1] 〘自ワ五(ハ四)〙
① (「うち」は接頭語) 互いに交差する。十字の形になる。
② (「うち」は接頭語) 行き違いになる。道をよける。
※極楽寺殿御消息(13C中)一一条「道をゆかんに、さるへき人の逢たらん時は、いまたちかつかさらんさきに、打ちかふへし」
③ (「うち」は接頭語) 逆になる。
※広本拾玉集(1346)二「うちちかふおやこながらのすがたこそ昔をさとるはしとなりけれ」
④ 打ちまちがう。
[2] 〘他ハ下二〙 ⇒うちちがえる(打違)
うって‐ちがい ‥ちがひ【打違】
〘名〙
① たがいちがいにすること。交互。
ぶっ‐ちがい ‥ちがひ【打違】
〘名〙 十字形に交差すること。互いに交差すること。すじかい。ぶっちがえ。うちちがい。
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