百科事典マイペディア 「抑煙タバコ」の意味・わかりやすい解説 抑煙タバコ【よくえんタバコ】 副流煙(タバコ本体から出る煙)をできるだけ抑えるように工夫されたタバコ。1997年にJT(日本たばこ産業)から14本入りで300円の〈エアーズ〉という商品が登場。石川県だけでテスト販売され,単価は高いが人気を得た。 抑煙の原理は,葉を燃やさないこと。〈エアーズ〉は,タバコの先端に特殊な炭を断熱材で巻いた火種がついている。その火種に火をつけると,アルミ箔に包まれた葉に熱だけが伝わり,副流煙も灰も出さずにタバコを楽しむことができる。また,服や髪にも匂いが移りにくい。 副流煙に含まれる発癌物質N-ニトロソアミンの量は,主流煙(喫煙者自身が吸いこむ煙)よりもはるかに多い。そのため,喫煙者の周囲にいる人々,特に妊婦や子どもへのタバコの害を指摘する声も多い。抑煙タバコは,こうしたタバコをすわない人たちへの健康を考えた商品である。→ニコチン・パッチ→関連項目分煙 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報