パッチ

デジタル大辞泉 「パッチ」の意味・読み・例文・類語

パッチ

朝鮮語から》股引ももひきの一。江戸では絹製をいい、関西では布地に関係なく丈の長いものをいった。
[類語]股引猿股すててこ

パッチ(patch)

継ぎ当て用の小さい布。
オペレーティングシステムアプリケーションソフトの不具合などを修正するためのファイル。修正する必要がある部分のプログラムのみを更新する。パッチファイル差分ファイル修正プログラム修正パッチ

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精選版 日本国語大辞典 「パッチ」の意味・読み・例文・類語

パッチ

  1. 〘 名詞 〙 ( [朝鮮語] ba-ji から )[ 異表記 ] バッチ 股引(ももひき)のこと。関西では木綿・絹製ともにいうが、江戸では絹物類のみをいう。→股引。《 季語・冬 》 〔倭語類解(17C後‐18C初)〕
    1. パッチ〈金々先生栄華夢〉
      パッチ〈金々先生栄華夢〉
    2. [初出の実例]「大嶋の二枚襲の裾からメリヤスのパッチを覗かせながら」(出典:細雪(1943‐48)〈谷崎潤一郎〉中)

パッチの語誌

一八世紀頃には日本語として定着していたようで、京坂では、股脚の長い物を「パッチ」といい、旅行用の短い物を「股引」といった。江戸では、宝暦一七五一‐六四)の頃から流行し始め、木綿製を「股引」、縮緬・絹製を「パッチ」と呼んで区別した。


ぱっち

  1. 〘 接尾語 〙ぽっち[ 二 ]
    1. [初出の実例]「しようがねえ、真岡だが、一反三円四十五銭と二円四十銭、一円ぱっちけちけちしたと思はれたくねえ」(出典:浅草紅団(1929‐30)〈川端康成〉五〇)

ぱっち

  1. 〘 名詞 〙 男の子の遊び道具。めんこ。取りっこして遊ぶ。
    1. [初出の実例]「その地面で子供たちがパッチ(メンコ)をやっていた」(出典:いやな感じ(1960‐63)〈高見順〉三)

パッチ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] patch ) つぎ。または、つぎをあてるための小切れ。デザインの一部として、肘、肩の部分に革などをあてることもいう。

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IT用語がわかる辞典 「パッチ」の解説

パッチ【patch】

ソフトウェアの不具合の修正や小規模な更新をするために用いられる、差分情報のみのプログラム。ソフトウェア全体を入れ替えるのではなく、修正すべき箇所だけを入れ替える。◇「パッチファイル」「パッチプログラム」「修正プログラム」ともいう。コンピューターウイルスクラッキングの攻撃を受けないよう安全性を高めるためのものを特に「セキュリティーパッチ」という。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「パッチ」の解説

パッチ

つぎはぎの当て布の意味。古いファイルを更新するための差分ファイルや修正プログラムのこと。プログラムがバージョンアップするたびに、プログラム全体を配布するのは無駄が大きい。そこで、変更のあった部分だけを抜き出し、パッチとして配布することで、古いファイルを最新の状態に更新できる。プログラムのバグを修正するために、実行形式のファイルを直接書き換えることを「パッチを当てる」という。

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音楽用語ダス 「パッチ」の解説

パッチ [patch]

プログラムも同意語。シンセサイザーの音色のことである。音色はすべて番号で整理されていて、その番号を指定することによって目的の音色を呼び出すことができる。この操作をプログラムチェンジという。パッチはパソコンのプログラミング用語にもあるが、DTMのパッチとは無関係である。混同しないように。

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知恵蔵 「パッチ」の解説

パッチ

「修正プログラム」のページをご覧ください。

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パソコンで困ったときに開く本 「パッチ」の解説

パッチ

もとは「継ぎ当て」や「絆創膏」という意味で、アプリケーション・ソフトなどのプログラムの一部分を修正すること、あるいは修正を行うプログラムのことを指します。インターネットを通じて配布されることが多いです。
⇨修正プログラム

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ホームページ制作用語集 「パッチ」の解説

パッチ

作成したプログラムのデータミスやバグ(誤り、欠陥)を修正するプログラムのことを指す。このために作成されたファイルを「パッチファイル」と呼ぶ。

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世界大百科事典(旧版)内のパッチの言及

【化粧】より

…イタリアで発達した紅,白粉,まゆ墨,アイラインを使う化粧法をフランスに伝えたのは,アンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスであり,イギリスに伝えたのはエリザベス1世であった。16世紀にベネチアで始まったつけぼくろはパリに伝えられて流行し,フランスではムーシュmouche(蠅),イギリスではパッチpatch(つぎはぎ)とよばれた。白粉や紅は濃厚になり,男性も華美な服を着て化粧をするようになった。…

【パジ】より

…朝鮮の衣服で,男女ともに下半身をおおうものの総称。女子はチマの下に下着として身につけ,男子はパジの下にソクパジ(内襯袴)や褌類の〈犢鼻褌〉をつけ,おもて着としてはく。ふつう男のパジは前がふさがった窮袴で,女のパジは襠(まち)をあてて開服袴に仕立て用便の便をはかっている。夏は一重,秋冬は二重綿入れで,刺し子(納衣(ヌビ))のパジをつけることもある。パジの上部で帯をしめ,足首のところにはテニムという紐をゆわえるのがふつうである。…

【股引】より

…また,もんぺなどと違って脱がずに用がたせ,しかも防寒になるため,老人用として絹物などで仕立て,これを着物の下にはいた。これをパッチとも呼んだ。鳶(とび)職や祭礼用には型染の模様がついたものもあり,明治以後は車夫が黒繻子(しゆす)の股引を法被(はつぴ)と組み合わせて用いたが,現在は祭礼時に見かける程度である。…

※「パッチ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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