投島田(読み)ナゲシマダ

デジタル大辞泉 「投島田」の意味・読み・例文・類語

なげ‐しまだ【投(げ)島田】

もとどりの根を低く下げて結い、後ろへ倒れるようにそらした島田髷まげ。遊女好みのいきな結い方で、元禄(1688~1704)ごろ特に流行した。下げ島田

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精選版 日本国語大辞典 「投島田」の意味・読み・例文・類語

なげ‐しまだ【投島田】

  1. 〘 名詞 〙 女性髪形一つ。島田まげの根を低く下げ、まげを後ろへそらして結んだもの。近世中期、遊女好みの派手な結髪法として流行した。下げ島田。
    1. 投島田〈当世かもじ雛形〉
      投島田〈当世かもじ雛形〉
    2. [初出の実例]「髪はなげ嶋田(シマダ)に平鬠(ひらもとゆひ)かけて」(出典浮世草子好色五人女(1686)三)

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世界大百科事典(旧版)内の投島田の言及

【髪形】より

…年齢別では,幼女から少女期のはじめまでにも多少の相違はあったが,一人前の娘となって嫁入前に結う髪形はおもに島田髷系統,既婚者の代表的な髷は勝山髷や笄髷であった。遊女や芸者など粋筋は兵庫髷系統か島田髷を結ったが,生娘の島田髷とでは趣が違って,根を下げた根下り島田,投げ島田,髷の中央をくぼませるつぶし島田などが結われた。また遊芸師匠や鳥追のような女性は天神髷,三つ輪,おさふねなどを結った。…

【島田髷】より

…江戸前期,男髷を基礎として案出され,語源は定説はないが,東海道島田宿の遊女が結いはじめたのに由来するという。初期の髷は大島田(おおしまだ)といわれ髷が太く素朴に結われているが,のち技巧が加えられ,根を高く髷を厚く結う高島田,根を低くし髷の中央をくぼませるつぶし島田,投げ島田などが親しまれている。このほか,江戸中期,後期を含めてその名称だけで30種類近くある。…

※「投島田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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