投打・擲・抛(読み)なげうち

精選版 日本国語大辞典 「投打・擲・抛」の意味・読み・例文・類語

なげ‐うち【投打・擲・抛】

〘名〙
① (━する) 物を投げつけて相手を打つこと。投げつけること。
史記抄(1477)一一を長くして、筑の中に入て重くして、秦王をなけうちにして、うちはついたぞ」
小児などが、たわむれに物を投げて人に取らせること。〔俚言集覧(1797頃)〕
③ 惜しげもなく差し出すこと。心残りなく捨ててしまうこと。投げ捨てること。放擲(ほうてき)
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一「弱志の人ならば、必ず著述の業を抛廃(ナゲウチ)すべきに」

なげ‐う・つ【投打・擲・抛】

〘他タ五(四)〙
① 物を投げつけて相手を打つ。
※足利本論語抄(16C)公冶長第五「梁燕二つ来て巣つくるを、村長打殺さんと不思は以杖を梁に擲うてば一燕は死す」
② 惜しげなく差し出す。心残りなく捨ててしまう。投げ捨てる。放擲(ほうてき)する。
※芸大本平家(13C前)三「しかじ名をのがれ身を退きて、今生の名望をなげうって、来世菩提を求めむには」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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